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さんしゅうじたてこかぶじる

三州仕立て小蕪汁

北大路 魯山人

線上閱讀北大路 魯山人《三州仕立て小蕪汁(さんしゅうじたてこかぶじる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 1,965 字 · 5 頁

青空文庫

生きているという場合は、つくる人が生きているということなのである。

生かしているか殺しているかということは、つくる人が生きがよいか悪いかということである。つくる人が生きが悪くては、生きのいい味噌汁はできない。料理する者は、常にものを生かすことを心掛けなければ、よい料理はできない。料理法がよくなければ、自然、味もみな殺されてしまう。私に言わせれば、料理屋の料理は殺されてしまっている場合が多いのである。

さて、味噌をなべに落としてから、ぐらぐらと沸騰したところが一番よいのである。三州味噌は澱粉が多いので、澱粉まで全部使っては、ドロドロになって美味いというわけにはいかない。酒を飲むという膳にはそのドロドロした汁では適しない。汁のほかに刺身があり、なお五品、七品と料理が出るのだとしたら、濃い三州仕立ての味噌汁は胸にもたれていけない。三州味噌は全体を使わないで、ある部分、すなわち、澱粉の大部分を捨てる。その割合は、五割とか三割とかが適当だろう。そうすると、酒に適する汁をつくることができる。

それにはまず、三州味噌を小口からサクサクと切る。それを細か目のざるに入れて、だしの中で洗うのである。