輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

にしょうじょ

二少女

国木田 独歩

線上閱讀国木田 独歩《二少女(にしょうじょ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,398 字 · 16 頁

青空文庫

夜が更けてもまだ十二時前であるから彼方此方、人のゆききがある。月はさやかに照て、お壕の水の上は霞んでいる。

「左様なら、又た明日。お寝みなさい、源ちゃん御大事に。」お富はしとやかに辞儀して去こうとした。

「どうも色々有難う御座いました。お母上にも宜しく……それでは明日。」

二人は分れんとして暫時、立止った。

「あア、明日お出になる時、お花を少し持て来て下さいませんか、何んでも宜いの。仏様にあげたいから」

とお秀は云い悪くそうに言った。

「此頃は江戸菊が大変よく咲ているのよ、江戸菊を持て来ましょうねエ。」とお富は首をちょっと傾げてニコリと笑って。

「貴姉の処に鈴虫が居て?」

「否エ、どうして?」

「梅ちゃんの鈴虫が此頃大変鳴かないようになって、何だか死にそうですから、どうしたら宜いかと思って。」

「そう、胡瓜をやって?」

「ハア、それで死にそうなのよ」

と言ってる処へ、巡査が通り掛って二人の様子を怪しそうに見て去った。二人は驚いて、

「左様なら……」

「左様なら……急いでお帰んなさいよ……。」

お富はカラコロカラコロと赤坂の方へ帰ってゆく、お秀はじっと其後影を見送て立て居た。