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じんぞうにんげんのひみつ
人造人間の秘密
海野 十三
線上閱讀海野 十三《人造人間の秘密(じんぞうにんげんのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,664 字 · 38 頁
生きている人間が、こんな速さで走ったら、目がまわったうえ、心臓破裂で死んでしまうだろう。
フリッツ大尉は、それに引きつづいて、いろいろな号令をかけた。人造人間は、まるで人間とかわらぬ運動をした。どんな複雑な号令をかけても、配電盤のキイの叩き方によって、ちゃんと別々にうごくのであった。そして人造人間の兵士の行動は、どこまでも正しくあり、そしてどこまでも勇敢であった。
そうであろう、機械人間であるから、死をおそれる神経がないのであるから。
大尉は、ときどき私の顔色をうかがった。だが私は、そしらぬ顔をして、立っていた。大尉の調練は、三十分で終った。
「もういいだろう。モール博士の作った人造人間は、思いの外、すぐれた働きをするものだわい」
大尉は、技師たちに、休めを号令した。そして汗をふいた。私も汗をふいた。全く、博士の研究の偉大なのにはおどろくほかはない。こういう立派な機械の設計図を、まんまとフリッツ大尉の手に渡してしまったことが、たいへん残念であった。私は、深い後悔におちた。
廻らぬ歯車
大尉が、汗をぬぐい終らぬうちに、指揮塔の向こうに見えている箱の横に、ぽっかりと扉が開いて、中から一人の技師が、とびだしてきた。