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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
線上閱讀海野 十三《人造人間エフ氏(じんぞうにんげんエフし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,879 字 · 109 頁
警官がそういったので、二人は、すぐさま裏山へわけいった。道はだいたい一本筋だった。二人は一生けんめいに、山道を走った。
あっ、あそこにいる。正太が目ざとく、怪少年と妹の姿を見つけた。下り坂のところを、怪少年がマリ子をひきずるようにして下ってゆく。
「ああ、なるほど、あれか」と大辻は汗をふきながら、
「けしからん怪少年だ。お前さんの妹さんは、へたばりそうじゃないか」
「大辻さん。一二三で、おいかけようや」
「うむ。お前さんはそうしなさい。わしは、この草むらの中を通って、先まわりをしよう。ちょうど、あの曲り道の向こうあたりで、両方からはさみうちだ」
「よし、じゃあ元気でやろうね」
「いよいよわしの大力をお前さんに見てもらうときがきた」
大辻は、そういうよりはやく、大きなからだを躍らせて、草むらの中にとびこんだが、草むらにはとげのある野ばらが匐いまわっていて、大辻は思うように前へすすめない。
「あいた。ああっ、あいた。どうもこのとげが邪魔をしやがる。野ばらめ、消えてなくなれ!」
と、ひとりで文句をいっている。そのうちに時間はたつ、大辻は死にものぐるいで、洋服のズボンをとげでさきながら、突進した。