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こんにちのにほんのぶんかもんだい
今日の日本の文化問題
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《今日の日本の文化問題(こんにちのにほんのぶんかもんだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 頁
官立の音楽学校の傾向は長年ドイツ音楽の系統に属していた。フランス音楽は概して官立の音楽教育から閉め出されていた。一九四六年に音楽学校長は小宮豊隆に変った。日本の近代古典として有名な小説家夏目漱石の門下であって多方面な趣味と教養をもっているこの新校長は、音楽教育の革新を決心している。彼は政府の勲章を貰って音楽を忘れているような古い教授をやめさせた。そのかわりに本当に音楽家であるヴァイオリニスト巖本真理のような若々しい才能者を教師として迎えた。音楽学校は各国の音楽に向って関心を示し始めた。この反面に今日の音楽学生は深刻な経済困難にさらされている。多くの学生はキャバレーやダンス・ホールで働いている。そこで彼等は割合によく金を儲けることが出来る。しかし音楽学生の真面目な研究心は損われつつある。音楽教育の民主化の問題はこのような矛盾の解決をも課題としている。
純音楽 日本の指導的なオーケストラは二〇年の歴史を持っている日本交響楽団がある。このオーケストラは一二〇人の楽団員をもち三人の日本人指揮者によって指揮され、毎週二回のラジオ放送と月二回の定期演奏会を行っている。