輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

とううん

凍雲

矢田 津世子

線上閱讀矢田 津世子《凍雲(とううん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,121 字 · 29 頁

青空文庫

なあ」

畳屋が抗議した。

「それに、お高さんは出てきたしな」

指物屋が付け足した。

「何、お高さんがどうしたって」

時二郎は鋭く決めつけた。「な、あんまり、冷やかすもんでねえ。お高さんは収入役の出戻り娘なきりだ。未練も何もあったもんか、身重女にせえ」

「豪そうに、いきり立っているけんど、お前、お高さんさ首ったけじゃねえか。近頃な、ひどく菅原さんさ胡麻こ擂ってるって評判だぜ」

指物屋は敗けていなかった。

「さっきな、裏小路の富に会ったら、山帰りに、柳屋先生と仙太さんが一緒に下りてきて話しこはずんでいたとよ。半月も経たねえ内に元の鞘さ納まるして。お前がた、なにも知らねえで、蔭口きくのやめでけれであ」

畳屋が押えた。みんなは少時白けた気分で、おし黙った。

床屋の親方が、みんなの気を引き立てるような弾んだ調子で、お高へ話をもっていった。みんなも釣られて、はずみ立った。

「どっちの方にも文句はあるべどもな。事の起りは、これさ」

親方は指で丸をつくってみせた。

みんなの意見はまちまちであった。県下に木材工場をもっているお高の伯父が、その工場を拡張するにあたって、あぶらやから一万円無期限無利子で借りたことがある。