輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ぜんきてんまやけ
前記天満焼
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《前記天満焼(ぜんきてんまやけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 48,568 字 · 98 頁
……覆面姿から推察ると、こいつら辻切りの悪侍共かな? しかしそれにしては弱いわるだ。……引っこ抜いてポーンと肩を撲ると、一人がゴロッと転がってしまい、もう一度ポーンと頭を撲るともう一人がゴロッと転がってしまい、もう一度ビーンと横面を張ると、三人目のお客さんがひっくり返ってしまった。……ああも弱いと安心だが、また何だか気の毒にもなる。それにさ、第一道化て見える」
ちょっと俯向き、何にもなかったというように、土に雪駄を吸い付かせ、若侍は歩き出した。
取り入れるのを忘れたのであろう、かなり間遠ではあるけれど、五月幟がハタハタと、風に靡く音がした。
深夜だけにかえって物寂しい。
「そうだ今夜は宵節句だった」
これは声に出して云ったのである。
六七間も歩いたかしら、
「率爾ながら……」と呼ぶ声がした。
「しばらくお待ち下さるまいか」
四辺を憚った恥び音だ。
グルッと振り返った若侍は、
「拙者のことで?」と隙かして見た。
黒頭巾で顔を包んでい、黒の衣装を纏っている。いわゆる黒鴨出立ちであった。体のこなし、声の調子、どうでも年は三十七八、そういう武士が立っていた。
大小をピンと胸高に差し、率爾ながらと呼びかけた癖に、何と無礼! 懐手をしている。