輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜんきてんまやけ

前記天満焼

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《前記天満焼(ぜんきてんまやけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 48,568 字 · 98 頁

青空文庫

と、もう引き抜いていたのである。

「無礼! 誰だ! 宣らっしゃい! 拙者宇津木矩之丞、怨みを受ける覚えはない」

ピッタリ青眼に太刀を構え、先ずもって声をこう掛けた。

二人ながら返事をしなかった。星空の下に突っ立っている。そうしてヂリヂリと逼って来る。

「はてな?」と矩之丞が呟いたのは、敵に見覚えがあったからである。そこで、怒声を浴びせかけた。

「やあ汝は同門の、飛田庄介に前川満兵衛! 何と思って切ってかかったぞ?」

だがここまで云って来て、急に矩之丞は口を噤んだ。

「いよいよこいつら隠密だわえ。それと観破したこの俺を、邪魔にして殺そうとするのらしい。いやかえって面白い。知れた手並だ、叩っ切り、中斎先生の身辺から、危険分子を払ってやろう」

――矩之丞はそこでヌッと出た。

だが、何と危険なんだ、又も一つの人影が、木立の陰から現われたが、矩之丞の背後へシタシタと寄った。

途端に飛び込んで来た前面の敵、すなわち飛田と前川が、鋭く声を掛け合ったのは、牽制しようとしたのだろう。果然、同時に、背後の敵、こいつは無言で抜き持った太刀で、矩之丞の背骨から胸板まで、グーッと一気に両手突いた。