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どうりょくかくめいとにほんのかがくしゃ
動力革命と日本の科学者
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《動力革命と日本の科学者(どうりょくかくめいとにほんのかがくしゃ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,399 字 · 27 頁
どんな素人にもわかることである。
それで原報告、すなわち電力設備近代化調査委員会の報告書を覗いてみたら、そんなことは、全然書いてない。依然として水主火従であって、「この計画は、大容量貯水池式水力発電設備の完成が前提であり、これなくしては高能率新鋭火力の経済的かつ技術的運転は全く不可能であるとの結論に達している」と、第一ページにはっきりと明記してある。こういう明白な誤りが、日本の一流新聞の記事中に見られるというのも、何でも革新的にしなければ納まらないからであろう。
この構想の骨子は、きわめて平明かつ順当な話である。従来の日本の水力発電は、大部分流込式であって、河川の流れをそのまま送水管に流し込んで、発電用水車を廻すやり方である。それで渇水時には、電力が不足するので、火力で補っていた。ところがその火力発電所が、大部分旧式のもので、熱効率は二〇パーセント程度のものが多い。ところが近年ドイツなどでは、火力発電設備の能率が非常に高まり、三〇パーセント以上になっている。それで旧式低能率の火力施設を、新鋭高能率の施設に更新しようというのである。
もちろん主は水力であるが、これから造るものは、年間発電量が比較的一定している、大容量貯水池式にする。