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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁
しきりと伝六が敬四郎に食ってかかっているのを、右門はあごをなでながら黙ってにやにややっていましたが、なに思ったかふいッとそこを立ち去ると、どんどん牢屋敷のほうへやって参りました。ついでだから、ここでちょっと当時の牢屋敷のもようについて簡単なご紹介をしておきますが、同じ伝馬町のお牢屋といっても、これにはだいたい三とおりの牢舎があって、すなわち第一は上がり座敷、別に揚がり座敷とも書きますが、読んで字のごとく身分あるもの、それも禄高にして五百石以下、家格にしてお目見得以上のお旗本が罪人となった場合、この上がり座敷へ投獄するので、第二は揚がり屋と称され、お目見得以下の者、あるいは御家人ないし大名旗本の陪臣、それから僧侶、山伏し等の囚罪人がこれに投ぜられるのならわしでありました。第三は俗称平牢と唱えられて、爾余の囚罪人が一列一体に投ぜられる追い込み牢でありますが、かくして刑の決まった者は、またそれぞれ処刑どおりその刑舎と刑期に服し、ご牢屋奉行配下の同心とその下男がこれの監視に当たり、今回の破牢罪人のごとき未審の者については、あばたの敬四郎がみずからおのれのなわ張りと称したように、町奉行付きの同心がその支配に当たり、万一これらの囚罪人の中から病気にかかったものの生じた場合は、別棟の病人だまりにこれを移獄して、形ながら