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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁

青空文庫

官費の旅行だから、大きにそれにちがいないが、しかし、十町と行かないうちに、いっこうそれがいい気持ちでないことになりました。というのは、ちょうど加賀さまのお屋敷前までやって行くと、はからずも、向こうから意気揚々と、旅のしたくをしながら、こちらへやって来る一団にばったりと出会ったからです。しかも、それが余人ではなく、あばたの敬四郎とその一党であることがはっきりとわかったものでしたから、右門もぎょっとなったが、伝六のいっそうぎょっとなったのは当然なことでした。

「ちくしょうめ、いやなかっこうで来やがるが、かぎつけたんでしょうかね」

「そうよな。どうやら、遠出の旅じたくらしいな」

「そうだったら、野郎め、あの非人からかぎ出したにちげえねえから、あっしゃあいつらと刺しちげえて死にますぜ」

「むやみと死にてえやつだな。まだかぎつけたかどうだかもわからねえじゃねえか」

たとえ足はついたにしても、まさかに中仙道へ落ちたことまでは知るまい、と思いましたから、右門はかれらの知らぬ恒藤権右衛門虐殺事件の証跡を持っているだけに、安心していましたが、しかし、それが少し意外でありました。