輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁

青空文庫

「さよう――住持が大の碁気違いじゃそうでの。それから、なんでもあの小女に、もうひとり有名なおくびょう者じゃそうなが唖の兄とかがあって、どういうつごうでか、その兄もいっしょに養われているとかいうことじゃわ」

濠向こうの寺、そしてその寺の養女とおくびょう者の唖の兄? ――なにものか胸中に明察のついたもののごとく、ぴくりとまゆを動かして考え込んでいましたが、そのまま右門はおし黙って、ぷいと立ち去りました。ただにぷいと城中を立ち去ったばかりではなく、実に不思議――それっきりむっつり右門の姿は、どこへ行ったものか、皆目行くえがわからなくなってしまいました。宿へもかえらず、おしゃべり屋の伝六もそこへ置いてきぼりにしたままで、さながら地へもぐりでもしたかのように、煙のごとく城下からぷいと消えてなくなってしまいました。

5

けれども、そのかわりに、同じ日の夕暮れどきから、むっつり右門のいなくなったのに安心でもしたかのごとく、ぽっかりとどこからかひとりの怪しい秩父名物のさるまわしが、忍の城下の羽生街道口に現われてまいりました。見ると、そのさるまわしはもう五十をすぎた老人で、腰はよぼよぼと弓のごとく曲がり、目にはいっぱいの目やにがたまって、顔は赤黒く日にやけ、いかにも見すぼらしいかっこうでした。