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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(三)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,558 字 · 480 頁

青空文庫

すっぱりどろを吐きなよ!」

「な、な、なんでござります! 不意に何を仰せでござります」

「しらをきるねえ! そんな見えすいた仏顔は古手だよ。ちゃんとその目にもけえてあるじゃねえか。五十両であの四人を買いましたと、あっさり白状すりゃいいんだ」

「…………」

ぎょっとなりながら、争われぬ狼狽の色を見せて、さしうつむいたその顔へ、ずばりとさらにすばらしい名啖呵が落ちかかりました。

「目があるんだ、目がな。おいらの目も安物じゃねえが、み仏のおん目は、三世十方お見通しだぜ。手数をかけりゃ、啖呵にもきっすいの江戸油をかけなきゃならねえんだ。早く恐れ入りなよ」

「…………」

「吐かねえな。かがしてやらあ。この五十両の線香のにおいは、どこのにおいかよ」

「…………」

「ちぇッ、まだ吐かねえのか。じりじりして疳がたかぶってくらあ。じゃ、ぴしぴしとこちらからいってやろうがね。事の起こりゃ、おそらくみんなご坊のあさましいねたみ心にちげえあるめえ。なによりの証拠は、末寺の興照寺と本寺のこの一真寺との景気の違いだ。定額のお許しもねえ興照寺はあのとおりのご繁盛、それにひきかえ、ご本寺はあそこの鐘楼の石がきでもわかるとおり、ちっとご身代が左前のご様子だからな。