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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

「では、このできごとの前後のもようなども存じおるであろうが、これなる親方があやめられたときは、どんな様子じゃった」

「倒れて消えましたものか、わざと吹き消しましたものか、へやのあかりが消えますといっしょに、どたばたとけたたましい物音がござりまして、まもなくキャッという悲鳴がござりましたゆえ、みんなしてこわごわやって参り、ここの入り口からあかりをさし入れまして、そっとのぞきましたら、親方さまがかようなお姿となられまして、そばにその手裏剣打ちの姉めがそでを食いちぎられて、がたがたと震えていたのでござります」

「そのおり、だれぞこのへやの中まではいりおったか」

「いいえ、だれもはいった者はござりませぬ。なにしろ、こわい一方で、みんなここのところから、震えふるえのぞいたばかりでござります」

「その後もずっと、このへやへ座方の者ではいった者はなかったか」

「へえい。なにしろ、娘子どもの多い一座でございますゆえ、みんなもう血のけを失って、いまだにだれもそばへ寄りつく者がないくらい、こわがってでござりましたゆえ、せめてあかりなとつけなくてはなおこわかろうと、てまえがそのあんどんをともしに、はいったばかりでござります。