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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

いいつつも、屈強なのをそろえてそこに来たのをみると、ゆうぜんとうち乗りながら、名人がこともなげにいいました。

「おまえたちもあとのに乗ってきな。――おい、駕籠屋、行く先は青梅の宿だぞ!」

5

それっきり、名人は本来のむっつり右門にかえりながら、伝六がいかほどおしゃべり屋の面目を発揮して、うるさくうしろの駕籠から呼びかけましても、まったくもう唖のごときものでした。

夜の大江戸を徐々にあとへ残して、青梅街道口へさしかかったのが、春の東雲――、西へ西へと一路街道を急がせて、堀の内にかかったのが、目にまぶしやかな青葉の朝の五ツ下がり。ここで徹夜の疲れたからだに名物のきゃらぶき茶づけをゆっくりとって活を入れてから、駕籠の揺れるにまかせてうつらうつらと春眠の快をほしいままにむさぼりながら、菜の花、げんげ、咲き乱れるのどかな春の日中の道を武蔵境にたどりついたときがちょうど午の八ツ下がり――あれから街道をいよいよ青梅の宿に向かって、ようように目的の地へ行きついたのは、かれこれもう落日に間のないころでした。

しかるに、行きつくとただちに右門の目ざし向かったところは、関東尼僧寺の総本山なる青梅院です。