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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

「め、めっそうもございませぬ。では、三万両さしあげるでござります。さしあげますでござります」

六万両みなつかわそうかといったことばに、ことごとく震え上がりながら、手もなくそこにひれふしましたので、右門は微笑をふくみながら、いとここちよげに立ち上がると、だが、かえりしなに右門らしい揶揄をひとこと、なおはにかみつづけている若夫婦にいってやりました。

「もうそのほうたちも、今宵から天下晴れて、女は女、男は男の勤めができるから、お湯なども人にかくれてはいるには及ばぬぞ」

ふたりはむろんまっかになって、両ほおはいっぱいのもみじでありました。ことに、男となっている陽吉はひとしおの赤らみ方で、それゆえいっそう艶にういういしさを増したくらいでありました。

――しかし、表は年の瀬まえのこがらし吹きつのる冷たい夜半でした。右門十一番てがらは、かくして冷たい夜半のうちに、めでたくも美しい結果をつげたしだいです。