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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁
それも、駆け去っていった方向がだいたいながらもわかればまだいいのですが、あいにくと時刻はしゃくなたそがれどきで、あまつさえ乗せ移していったというその駕籠が、前の上駕籠とは品の違った、いっこう目じるしも特徴もない町駕籠でしたため、残念なことにはだれにきいてもその先がわからなくなってしまったものでしたから、とうとう伝六が音を上げてしまいました。
「ちぇッ、おかしなまねをしやあがるじゃござんせんか。どこへ消えちまったんでござんしょうね」
しきりと首をひねっていましたが、しかし右門はいたっておちつきはらったものでした。せっかく追いかけてきた肝心の秀の浦が行き先不明になったとしたら、当然の順序として、大手攻めの吟味方針は、ここに一頓挫をきたさなければならないはずでしたのに、ごく物静かにいったものです。
「では、伝六、いつもの駕籠にしようかな」
「えッ、いつもというと、あの例のいつもの駕籠ですかい!」
「そうだよ。おまえと差しで、仲よくいこうじゃねえか」
「ちぇッ、ありがてえッ。おらにゃあのもぐら野郎がどこへ消えたかわからねえが、だんなにゃ先の先までもう見通しがついているとみえらあ。