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よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

線上閱讀徳富 蘇峰《吉田松陰(よしだしょういん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 135,622 字 · 269 頁

青空文庫

故に風寒暑湿に侵され一、二月も怠惰する時は、収穫に損ありて医薬の価に充つるに足らず、何を以て他に費す余力を得べけんやという。これにて農夫の辛苦を知るべし。

大工は一日工料四匁二分飯米料一匁二分をうく。ただし一年三百五十四日の内、正月節句風雨の阻などにて六十日も休むとして、二百九十四日に銀一貫五百八十七匁六分なり。夫婦に小児一人の飯米三斛五斗四升、この代銀三百五十四匁、店賃百弐拾匁、塩、醤油、味噌、油、薪炭代銀七百目(一日銀一匁九分余)、道具家具の代百二十匁、衣服の価百二十目、親属故旧の音信祭礼仏事等に百匁程、都合一貫五百十四匁ばかりを費して、僅かに七十三匁六分を余せり。もし子二人あるかまた外に厄介あれば、終歳の工料を尽して以て供給に足らず、何の有余を得て酒色に耽楽する事を得んと。これ工匠の労と産とを勘え知るべき大略なり。

菜籠を担って晨朝に銭六、七百を携え、蔓菁、大根、蓮根、芋を買い、我力の限り肩の痛むも屑ともせず、脚に信せて巷を声ふり立て、かぶらめせ、大根はいかに、蓮も候、芋やいも、と呼ばわりて、日の足もはや西に傾く頃家に還るを見れば、菜籠に一摘ばかり残れるは明朝の晨炊の儲なるべし。