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てつがくのげんだいてきいぎ
哲学の現代的意義
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《哲学の現代的意義(てつがくのげんだいてきいぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,718 字 · 45 頁
世界観は人生観(この言葉の方は反対に妙に無組織な情緒的表象をさすのが習俗のようだ)と同じように、観であって理論やドクトリンの出来上った体系などを指すのではない。世界観は、そういう意味に於て、理論やドクトリンを自覚的に媒介としていないという意味で、直観なのであり、世界の直覚的な反応を指すのだ。だから之は人間が夫々その経験や思索や何かの結果によって、おのずから持ち合わせている自然感情なのだ。すでに支えられた観念なのだ。つまりただの観念に他ならないのである。吾々が何を考えようと何を感じようと、いつもその上に立ち、いつもその下に帰着するような、そういう心理の基底部がこの世界観だ。思想はたしかに、こういう世界観の底部を持つ。
だが思想には体系(システム)と歴史(ヒストリー)とがあると云った。世界観は単に先天的に与えられるものでもなければ、偶然に行き当るものでもない。それは先々の人間乃至人間群の生活の歴史のその時々の所産として初めて与えられるものだ。その歴史に織り込まれた表面の直観面には現われない営々たる秩序と体系とがあるのは当然だ。観念の秩序づけと体系づけ・組織編成・は、この観念の発達の歴史の内を、氷河が軋みながら移行するように流れているのだ。