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てつがくにゅうもん

哲学入門

三木 清

線上閱讀三木 清《哲学入門(てつがくにゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,592 字 · 219 頁

青空文庫

行為は一方どこまでも媒介的であると共に他方どこまでも直接的なもの、直観的なものである。直接的なものが媒介的であり、媒介的なものが直接的であるというところに、行為があり、真の弁証法がある。弁証法は反省の論理でなく、現実の世界そのものの論理である。尤も、我々の行為にとっても反省が必要である限り、ヘーゲルが抽象的な「悟性の論理」として軽蔑した形式論理も重要な意味をもっている。また我々の行為は客観的なものに関係付けられている以上、抽象的といわれる一般的法則の認識もそれにとって大切である。抽象的なものを軽蔑することは却って非弁証法的であるといわねばならぬ。弁証法は対立するものが一つのものであることを主張する。しかしながらこの同一性は形式論理の自同律にいう同一性とは異り、矛盾するものが止揚されて一つに綜合されるところに成立する。止揚という弁証法の言葉は、先ず無くされること、次に高められること、そして保たれることを意味している。矛盾するものは否定され、同時により高いもののうちに綜合されて保存されるのである。そこには否定の否定がある。しかも対立するものが一つであるということは、媒介的なものが直接的であり直接的なものが媒介的であるというところに成立するのである。