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てつがくにゅうもん

哲学入門

三木 清

線上閱讀三木 清《哲学入門(てつがくにゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,592 字 · 219 頁

青空文庫

二 徳

個人は民族から限定されると共に逆に民族を限定する。民族は個人の行為を媒介として世界的になることができる。民族が世界的になるということは自己の本質を失うことでなく、却ってそれは自己の本質を発揮することによって真に世界的になるのである。個人もまた自己の本質を発揮することによって真に民族的になることができ、同時に真に世界的になるのである。歴史的なものはすべて個別的なものであり、個別的なものは一般的なものと個別的なものとの統一である。個人、民族、世界は相互に否定的に対立している、しかも否定は媒介であり、否定の媒介によって物は具体的現実的になるというのが弁証法の論理である。歴史は媒介的に動いてゆくのであり、弁証法的に媒介的である故に、そこに歴史的運動があるのである。

二 徳

すべての道徳は、ひとが徳のある人間になるべきことを要求している。徳のある人間とは、徳のある行為をする者のことである。徳は何よりも働きに属している。有徳の人も、働かない場合、ただ可能的に徳があるといわれるのであって、現実的に徳があるとはいわれないのである。アリストテレスが述べたように、徳は活動である。