輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

よんじゅうはちにんめ

四十八人目

森田 草平

線上閱讀森田 草平《四十八人目(よんじゅうはちにんめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 56,183 字 · 112 頁

青空文庫

「今まで隠しておいたは、なるほどわしが悪かった。とうに打明けようとも思ったが、それもならず、いわばわしは最初からそなたを瞞していたようなものじゃ。ま、せいてくれるな。よくしまいまで聞いてから、そなたの存分にしてくれたがいい、じつは去年三月のことがあって、一家中残らず浪人してちりぢりばらばらになったとはいうものの、相手の吉良家はあのとおり何のおかまいなし、このまま御主君の妄執も晴らさずにおいては、家中の者の一分立たずと、御城代大石内蔵助様始め、志ある方々が集まって、寄り寄り仇討の相談をなされた。その連名の中へ、わしも去年の暮から加わったのじゃ」

おしおは眼をったまま、目じろぎもせず男の顔を見詰めていた。

「林町に家を借りて、堀部安兵衛どのそのほかの方々と同宿しているのも、じつを言えば仇家の動静を窺うためにほかならない。同志の方々はそれぞれ仲間小者、ないし小商人に身を落して、艱難辛苦をされるのも皆お主のためだ。わしもその中に交って及ばずながら働いているうちに、天神の茶店でそなたに出逢ったのがわしの因果、大事を抱えた身と知りながら、それを隠して、ついそなたと悪縁を結んでしまった。