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かいそうろく

回想録

高村 光太郎

線上閱讀高村 光太郎《回想録(かいそうろく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 35,774 字 · 71 頁

青空文庫

学校に遺っている老人の首なども真面目に拵えてある。長沼先生は非常に芸術的良心があるというのか、自分の彫刻などは駄目だというので、日本中の銅像などは皆毀れて了えばいいというような否定的な考え方になって、晩年は彫刻を諦めて了って自然を友として居るのを理想とし、彫刻界と交るのを厭がって居られたようであった。当時の塑造科の人々の拵えていたものは今考えるとサロンの彫刻のようなものだが、その頃はそれが非常に進んだものに見えて、木彫の方は時代に遅れているという気がしていた。

美術学校を出る頃、私の拵えたものは変に観念的なもので、坊さんが普段の姿で月を見ているところとか、浮彫で浴衣が釘に掛ってブラ下っていてそれが一種の妖気を帯びているという鏡花の小説みたいなものを拵えたつもりで喜んでいた。それから浅草の玉乗などを拵えた。玉乗の女の子が結えられて泣いているのを兄さん位の男の子が庇っているところである。その頃朝早く見物人の入らない先に花屋敷に入れて貰って虎の写生を続けていたが、その道で六区を通り抜けると、十二階下の所で玉乗の稽古をしている。それが実に厳しく、それを見てそんなものを拵えたのだが、それを学校の彫塑会という展覧会に出したら、岩村透さんや白井雨山さんが目をつけて評判になった。