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ちちゅうま

地中魔

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地中魔(ちちゅうま)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,599 字 · 50 頁

青空文庫

「こらッ!」

大江山課長は真先に向うの汽艇へ飛び移った。つづいて部下もバラバラと飛び乗った。狭い汽艇だから、艇内は直ぐに残る隈なく探された。しかし肝心の機関長の姿もなければ、無論岩の姿も発見されなかった。係官一同はあまりの不思議に呆然と立ちつくした。そんな筈はない。

その夜更け。ここは東京の月島という埋立地の海岸に、太った男が、水のボトボト滴れる大きな潜水服を両手に抱えて立っていた。

折からの月明に顔を見ると、グリグリ眼の大辻老だった。一体今時分何をしているのだろう?

海底に消えた地底機関車はどうした?

機関長に化けていた強盗紳士岩は、どうして逃げ、どこへもぐりこんでいるだろうか? 少年探偵三吉はどこへ行ったか?

怪盗の秘密室

水底に沈んだ地底機関車を、あとから潜水夫を入れて探してみると、奇怪にも影も形もなく消え失せている。一方、怪盗「岩」が外国から帰ってくるという密告があったので、警視庁の連中は横浜港まで出かけ、岩の乗った汽艇に追いついたが、不思議に岩の姿はどこにも見当らなかった。

何とまあ奇怪な事件が頻りに起ることではないか。

――さてここはどこだか判らないが、奇妙にも窓が一つもない室である。