輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地球要塞(ちきゅうようさい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 頁

青空文庫

むかしの人が見たら、まさか、これが自動車だとは、気がつかないであろう。

「元帥閣下は、そんなにお待ちかねの様子でしたか」

「はい、それはもう、たいへんお待ちかねで、潜水洞四十三番へ、たびたび電話をおかけになるというようなわけで……」

「元帥閣下は、なにか、怒っていられる様子は、なかったですか」

「いいえ、たいへん上機嫌でいらっしゃいました。どうやら、あなたさまは、御栄転になるとの噂が専らでございますわ。黒馬博士、このたび、あなたさまは、どっちの方面から、お帰りになったのでございますの」

「今度はね、私は……」

と、いいかけて、私はとつぜん、ごほんごほんと咳こんだ。こいつは油断がならない。マリ子という女は、へんなことを尋ねる。ことによると、第五列かもしれない。

「ああ、苦しい。海上があまり涼しかったもので、すっかり咽喉をこわしてしまいましてねえ。おい、オルガ姫咳止めの丸薬をくれないか、三粒あればいいよ」

オルガ姫は、私の前にいたが、鞄の中から、丸薬入りの缶を出して、私の掌に、三つの黒い丸薬をのせた。

「水、水を早くくれ」

オルガ姫は、水筒の水を、大きなコップに三分の一ほどついだ。