輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
おおとねのおおものつり
大利根の大物釣
石井 研堂
線上閱讀石井 研堂《大利根の大物釣(おおとねのおおものつり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 8,600 字 · 17 頁
成田線なる木下駅にて下車す。船頭待ち居て、支度は既に整えりという。喜びて共に河辺に至る。洋々たる水は宛がら一大湖水を湛わし、前岸有れども無きが如くにして、遠く碧天に接し、上り下りの帆影、真艫に光を射りて、眩きまでに白し。其の闊大荘重の景象、自ら衆川の碌々に異れり。
乗り移るや否、船頭直に櫓を執り、熟地に向う、漁史膝を抱きて、四辺を眺めながら、昨日一昨日の漁況は如何なりしと問えば、『一昨夜は、例の浅草の旦那と出でたりしが、思わざる事件持ち上りたり』という。『事件とは何ぞ』と問えば、『近来の椿事なり』とて、語る。
『旦那がお出になって、例の処で始めますと、昼の雨が利いたのでしょう、打ち込むや否懸り始めて、三年四年以上の計り、二十一本挙げました。只の一本でも、無雑作に挙るのが有りませんでしたから、近くに繋ってた船にも、能く知れますのです。土地の漁師の船も、近くで行ってましたが、奴等は、赤っ腹位捕って喜んでる手合計しで、本物は、何時も江戸の方に抜いてかれてますので、内心縄張内を荒らされてる様な気が仕てます、矢先へ二十一本というものを、続けざまに拝見させられましたから、焼餅が焼けて堪らなかったと見え、何でも一時ごろでしたろう、十杯許の船が一緒になって、文句を言いに来たです。