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だいりきものがたり
大力物語
菊池 寛
線上閱讀菊池 寛《大力物語(だいりきものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,677 字 · 14 頁
その頃、東国から大番(京都守衛の役)のために上京する武士達が、日高い頃に、かいづに泊った。そして、乗って来た馬どもの脚を、湖水で冷していた。すると、その中のかんの強い馬が一頭物に驚いたと見え、口取の男をふり切って、走り出した。
たくさんの男が、跡を追いかけたがどうにも手におえない。中には、引きづなに取りすがる者もいたが皆引き放されてしまう。ちょうど、そこへお兼が通りかかった。彼女は高いあしだをはいていたが、傍をかけ通ろうとする馬の引きづなのはずれを、あしだでむずとふまえた。すると馬が勢をそがれてそのまま止まった。人々はそれを見てあれよあれよと目をおどろかした。
さすがにあしだは砂地に、足首のところまで、埋まっていた。これ以来、お兼の大力が世間に知られたのである。常に、五、六人位の男が集まっても、私を自由に出来ませんよ、といった。五つの指ごとに、弓を一張ずつはらせたことがある。弓は、二人張三人張などいうから、指一本でもたいした力である。
四
昔、美濃国、小川の市に力強き女があった。身体も人並はずれて大きく百人力といわれていた。仇名を美濃狐といった。