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たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
線上閱讀海野 十三《大空魔艦(たいくうまかん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 31,098 字 · 63 頁
出発は、その翌日の夜になった。
昼間は空魔艦に見つけられるおそれあるので、夜にしたのだった。
隊員は身体をすっかり氷とみまがう白装束でつつんだ。これは敵の眼をできるだけあざむくためであった。
まず松川学士を隊長とする乙組が出発した。
「じゃあ皆さん、いってきますよ。きっと空魔艦をぶん捕ってきますよ」
丁坊は元気に出発した。
「どうか本当に空魔艦をぶん捕っておいでよ。丁坊くん、ばんざーい」
「丁坊、しっかり頼むよ。おれもすぐ後から出発する」
と、大月大佐も大きな声で一行をはげました。
冷い氷上を、一行はひとりひとり重い荷物をせおって進軍をおこした。橇もなければ、犬もいない。歩きなれない氷上を、一行は小暗いカンテラの灯をたよりにして、一歩一歩敵地にすすんでいった。
夜が明けかかると、一行は大いそぎで氷を掘り目立たぬ氷の室をつくった。そして一日その中にもぐりこんで、眠られぬ時間をしいて睡った。敵地へしのびよるには、昼間歩いてはならぬ。見つけられてはおしまいである。
また夜が来た。
腹をこしらえて、氷の室をでる。そしてまた一歩一歩、氷上行軍がはじまるのであった。