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だいのうしゅじゅつ
大脳手術
海野 十三
線上閱讀海野 十三《大脳手術(だいのうしゅじゅつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,185 字 · 31 頁
美しき脛
いちばん明るい窓の下で、毛脛を撫でているところへ、例によって案内も乞わず、友人の鳴海三郎がぬっと入ってきた。
「よう」と、鳴海はいつもと同じおきまりの挨拶声を出したあとで、「そうやって、君は何をしているんだ」と訊いた。
「うん」
と、私は生返事をしただけで、やっぱり前と同じ動作を続けていた。近頃すっかり脂肪のなくなったわが脛よ。すっかり瘠せてしまって、ふくらっ脛の太さなんか、威勢のよかったときの三分の一もありはしない。
「つまらん真似はしないがいいぜ」
そういって鳴海は、私に向きあって胡坐をかいたが、すぐ立上って、部屋の隅から灰皿を見付けてきて、元の座にすわり直した。私は毛脛を引込めて、たくしあげてあったズボンを足首の方まで下ろした。
「……」
「まさか君は、大切な二本の脚を……」
「何だと」
「君の大切な脚を、迎春館へ売飛ばすつもりじゃないんだろうね。もしそうなら、僕は君にうんといってやることがある」
私は友のけわしい視線を、中性子の嵐の如く全身に感じた。頭の中の一部が、かあっと熱くなった。
「迎春館? ほう、君は迎春館を知っていたのかい」
「あんな罪悪の殿堂は一日も早くぶっ潰さにゃいかん。