輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 74,962 字 · 145 頁

青空文庫

十七

兵馬も竹刀を取っては、充分にこなし切れるが、このたてつづけの挨拶には、ほとんど応接に困るのでありました。

第一、このたてつづけの質問の主は、誰人であるかわかりもせず、また名乗りもしない先に、自分の注文だけは遠慮なく提出し、ただ提出するだけならよいが、いちいちそれが命令的になってしまうのです。

兵馬というものを、この山中の都会で見つけ出して、遮二無二、自分の伽にしてしまわねば置かぬという権高と、性急とが、全く兵馬をして挨拶に困らせました。

だが、その身元素姓を反問するまでもなく、その風采から、服装から、言語挙動のすべてが説明するように、誰もが憚る堂上の貴公子の類であって、それが多分、何かの仔細で、この山国の小都会に預けられているのだ。かなり身辺の自由は保留されているらしいが、それでも、鬱積して堪え難いものを、自分から解いて任意の行動を取ることは許されていない。つまり、身分ある人が、この高山の地へ幽閉を蒙っているというほどでなくても、ここで謹慎を命ぜられているものに相違ない。ありそうなことだ、この気象では……と兵馬はその点だけは合点がいって、ようやく、隙を見出したものだから、