輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 86,467 字 · 168 頁

青空文庫

三

それから間もないこと、藤原家の番頭から別に話があって、与八はこの家の別扱いの雇人となりました。

臨時の人足として使われた男が、穀物庫の傍らの一室を給されて、この家の准家族のような待遇を与えられる身となりました。

与八としては、強いてこれを辞退もしなかったが、そうかといって、永くこの家の奉公人となりきるつもりはありませんでした。

だが、こうなっていることは、自分はとにかく、郁太郎の教育のためによいことだと思わずにはおられません。

ともかく、今までの相部屋と違い、自分としての一家一室が与えられることになると、与八は沢井を離れてから、はじめて居心地が落着いたのです。

郁太郎、どうしたものかこの子の発育が、肉体、知能ともに世間並みの子供より鈍いことは、与八も知らないではありませんが、それでも、もう四歳になった以上は、単に育てるだけではいけないということに気がつきました。

哺乳の世話だけは、もう卒業したようなものだから、それを教育の方に振向けなければならないと与八が感じて、夜なべに米を搗く傍ら、郁太郎を坐らせて、いろはを習わせることからはじめたのはこの時のことです。