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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 178,374 字 · 345 頁

青空文庫

マドロスが検束なきふしだらで、この娘一人を独占し、女も女で、人もあろうに、あの眼の碧いウスノロのどこがいいのだと、さげすまない者は無いが、さて、これほど侮られ、にくまれながら、この二人の存在を如何ともすることができない所以は、船の舵をこの男が握っているからで、この男無き限り、他の船員に、まだ知らぬ大洋を安全に行き得る自信がない。他のあらゆる事情に於ては否定すべき存在であるのに、そのことのただ一つの技術のために、彼の不検束が許されている。それが許されている間は、女のふしだらもまた許されている。こういった唯一の条件の下にのみ、二人の存在は許されているのですから、その以外には、あらゆる冷たい眼を向けられているのに、ひとり七兵衛だけは、二人の間を、一種の同情を以てゆるしておりました。

出来ないうちはともあれ、出来た以上は仕方がない、出来たにしても、どちらか一方に不満がある時は、またそれはどうにか手段があろうけれど、毛唐であれ、ウスノロであれ、出来てしまっている上に、二人とも、憎くない、好き合っているということになってみては、もう、文句の無いところだ、許してやるさ、明るく二人を扱ってやることさ、少なくとも、冷たい扱いをしないで可愛がってやるがいいさ……こういうように、同情心を以て対するものですから、二人も、七兵衛