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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 104,838 字 · 204 頁
さては茂公、いよいよまたネジが戻ったかな、七兵衛の姿をでもいずれからか発見して、急にはしゃぎ出したのか、そうではない。
噪ぐべく、歌うべき当人の株を奪って、その騒音は、意外といえば意外だが、さもそうありそうな船内の一角から起りました。例のマドロスが、突拍子もない大きな調子で、だみ声をあげたかと思うと、ガムシャラに歌い出すと共に、足踏み荒くダンスをはじめ出したことです。
そのけたたましい物音に、一船内がことごとく暁の夢を破られてしまいました。
夢を破られたもののすべてが、さてはマドロスめ――と、苦々しい思いをしましたけれど、マドロスは一向その辺の遠慮心を喪失してしまったものと見え、濁声はいよいよ濁り、調子はいよいよ割れ出し、ダンスの足踏みは盛んに荒れ出したものであります。
「奴、また飲みやがったな」
船頭二三が歯噛みをしました。事実、マドロスとても、その後はかなり神妙にし、船中でも相当に働き、役にたつ時は羅針盤同様の必要な役目をさえ成し遂げて、ともかく無事――金椎の厨房から饅頭を取って来て、ひそかに兵部の娘に食わせたり、食ったりしたなどは別として――にこれまで来たのに、そうして、今夜一晩は特に静粛にという船長の命令もようやく呑込んでいたのに、九十里のところで物の見事にぶちこわしてしまったということは――それ