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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 104,838 字 · 204 頁
盗人の方でも、かなり本場を踏んで、五十四郡をのんでかかろうって奴でなけりゃやれません。年の頃だってそうでございます、まあ、この兵助と、おっつかっつでございますね、かなり甲羅は経ていますよ。ようがす、ようがす、一番当ってごらんに入れましょう。お願いには、この兵助を七日間の間牢からお出し下さいまし、七日目に必ずここへ帰ってまいります、帰るからには、何とか目鼻を明けてごらんに入れたいと思います、七日とお約束をいたしやしょう、お奉行様」
兵助がこう言って、ニッタリと笑いました。
それからこの兵助が、松島の観瀾亭のお庭へ姿を現わしたのは、その翌日のことであります。
事の順に戻って、この兵助なるものの身柄を、一応説明しておく必要がありましょう。
今の自らの物語にもある通り、この城下生れの者で、父は仏師です。兵助、生れて身軽で、力があって、いつ習うともなく武芸が優れてきて、それが仇となって、今日までに幾多の悪事を重ね、数百の子分を持っている――
これが今、町奉行の内命を受けて、特に刑中の身を以て、観瀾亭から瑞巌寺方面へ派遣されました。
これが裏を返すと、すなわち、仙台の仏兵助と、青梅の裏宿七兵衛との取組みとなるのです。