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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁
に似ている、いや、それに相違ないのだと兵馬は信じました。
ところで、あれは例の八面大王に扮したのが、古例によって、女を奪ってあれに入れて、この山へ来たのだ、そうして田村麿将軍の手でその女を取返されたのだ、ということになっている――ではひとつ、その納まりを聞いてみようではないか。
それを聞いてみると、誰もとんと返事のできる人はない。
第一、そんなお祭の古例をさえ知った者はない。このつづらにしてからが、誰が持って来て、誰が置きっぱなしにしておいたのだか、それすら満足な返事を与えるものがない。
この上、尋ねるすべもなし、また必ずしも探求する必要もないので、兵馬は引返すうちに夜になりました。
どてらを重ねて夜の寒さを防ぎ、人定まった後というけれど、昼のうちからほとんど人の定まったようなところを、兵馬は小提灯をともして、ひとり廊下を歩いて、例の広い部屋部屋の外を通ってみました。
しかし、かりそめの目的は、例の蒲団部屋にあるので、あの蒲団の砦のうしろには、優に二人三人の人をかくし住まわすには余りがある、とこう睨んだのを見過ごすわけにはゆきません。
ほどなく、その部屋の前に立って様子をうかがうと、これは意外千万――たしかにこの蒲団の砦のうしろあたりで火影がする。