輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

兵馬が苦しそうに言うと、女は、

「そなはずじゃありますまい、途中で、あなたに打捨られるつもりなら、わたしは、こうしておともをして来やしませんもの」

「それにして、お前は足が弱過ぎる」

「だって仕方がないわ、足の弱いことは、あなただって御承知の上なんでしょう。歩けるだけ歩いてごらんなさい、どうしても歩けなければ、また方法がある、とあなたはおっしゃったじゃありませんか、行詰った時に、その方法というのを取って下さらずに、おいてけぼりはひどうござんすね」

「だから、あとから馬が迎いに行ったろう」

「どうも御親切さま。せっかくでしたけれども、あのお馬には乗るまいと、わたしは考えちまいましたのよ、あの明神様の前で死んでしまおうか知らと思いましたのよ……ですけれども、また考え直して、御親切なお馬に乗せていただいて、おめおめこれまで参りました。ほんとうに御親切なお方ね、あなたというお方は……」

兵馬は何とも答えないで、テレきっていると、ニタリニタリ笑っていた仏頂寺弥助が、傍から口を出して、

「宇津木、何とかいえよ、この御婦人が、お前を恨んでいらっしゃる」

「恨まれるほどのこともないのだ、偶然道づれになって、向うは足が遅いし、拙者の方は少し早いものだから、それで、途中、別れ別れになってしまったまでのことだ」