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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

「なるほど――」

それを聞いた駒井は、多少の感動を面にあらわして、

「温雅にして沈痛、というよりも、沈痛にして温雅と、後先をかえて言った方がいいようです――」

「淡窓は、これを吟ずる時に、独流の鼓――鼓といっていいかどうか、太い竹の筒に紙をはったものを肩にして、鼓を打つように、おもむろにそれを打ち鳴らしながら、ゆったりと吟じたそうです。淡窓の方針では、詩を吟ずることを教育の上に応用して、塾生の士風を涵養するにこれを用いたものです――朗詠が多く入っています。詩吟を教育に応用するというのは、非常にいいことだと思います。人生に音楽がなければ、その人生は唖です、教育に音楽がなければ、その教育は聾です。宗教と、音楽とは、全く離すことができません――孔夫子ですらも、楽を六芸の一つに加えているのに、今の儒者共で、孔夫子のいわゆる楽を心得た奴が幾人ありますか……それはそれとして、今度はひとつ、その山陽流をやってみましょう。それは同じく胡笳の歌をえらぶよりは、山陽自身の詩によって試みた方が、よくうつるかも知れません――先生の『筑後河』をひとつ、その調で吟じてみます」

といって田山白雲は、以前のとは全然、調子をかえた吟じ方で、