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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

その言い分を聞いてみるとこうです――

上方へ行くについて、東海道筋は先年伊勢詣りの時に歩いたから、今度は中仙道筋を取ってみたこと、中仙道筋を通りながら、どうして、この東海のパリパリ、尾張名古屋の方面へ乗込んで来たかというに、そこにはそこで立派な名分があること。

それは、東海道でも尾張の国は、中枢の国であって、この国を除けて東海道は意味をなさないのに――東海道、東海道と、いっぱし海道をまたにかけたつもりの旅行者が、大部分は、この尾張の国の中心たる名古屋の地を通過していないこと。

ことに道庵の日頃尊敬しておかざる(?)ところの先輩、弥次郎兵衛氏、喜多八氏の如きすら、図に乗って日本国の道中はわがもの顔に振舞いながら、金の鯱がある尾張名古屋の土を踏んでいないなんぞは膝栗毛もすさまじいや、という一種の義憤から、木曾道中を、わざわざ道を枉げてこの尾張名古屋の城下に乗込んで来たのは、単に道庵一個の私事じゃない、江戸ッ子の面目を代表して、かつは先輩、弥次郎兵衛、喜多八が、到るところで恥を曝しているその雪冤の意味もあるということ。

単にそれだけではない、この尾張の国という国は、日本国の英雄の一手専売所であるということ。