輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

藤原家の勢力のほど、その家庭内の風評、ことにお銀様というものの存在について、この老石工は熟知している。さればこそ、こうして、迎いを受けると、時を移さず親方が出向いて来たものに相違ないが、この絵像をつきつけられた時は、さすがの老石工が唖然として、身ぶるいをしてしまいました。

右の絵像に現われた一種異様なグロテスク。これは多分お銀様の創作というものでありましょう。

今まで、神社仏閣の表に、多くの伝説あるグロテスクを刻むことに慣らされた老石工も、この画像には驚かされました。

「お嬢様、これはいったい、何様なんでございますか。わしが若い時分日光へ参りました時、あれにお若様というのがありましたが、そんなんでもございません。箱根の姥子には山姥の石像がございますが、それでもございません。染井の仙人堂には……」

「そんなものじゃありませんのよ、わたしの出鱈目よ、強いて名をつければ、悪女様というんでしょう」

「アクジョ様でございますか」

「ええ、仮りに悪女様とつけておいて下さい。親方、ひとつこれを丹念にこしらえ上げてみて下さい、もう立てるところは、ちゃあーんときまっていますから」