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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

そうして、いま、見て来た子供らの浅ましい遊び方を告げて、なんぼなんでも、あればっかりは止めなければいけません――と気色ばむと、主膳がニタニタと笑い、

「廻しをとるのは、おいらんばかりじゃあるまい」

と言ったのが、いつになく下品に、侮辱的に聞えたので、お絹がむらむらとしました。

三十六

その翌日、ひょっこりと姿を現わして、縁に腰を打ちかけた例の如く旅ごしらえの七兵衛、

「どうも御無沙汰を致しました」

「あんまり御無沙汰でもなかろうぜ」

「つい、口癖になってしまいましてな」

早くもかますを取り出して、煙草にかかる。

「商売の方は、どうだい」

と主膳がたずねる。

「へ、へ、ちょっと当りがつくにはつきましたが、どうも、はや、あんまり子供じみた推量が、自分ながらおかしいくらいなものでございました」

「何を言っているのだ」

「いや、殿様にもかねて御心配をかけましたことでございますが……」

「ふむ――」

と主膳はその時、槍の穂先を拭っていたが、万事心得顔に、

「あんまり高上りをするとあぶない、もうその辺であきらめた方がよかろう」

「お言葉ではございますが、ここまで当りのついたものを、このままではあきらめられません」