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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

小栗にはそれが無い。

すべて歴史に登場する人物というものは、運命という黒幕の作者がいて、みなわりふられた役だけを済まして引込むのに過ぎないが、西郷は、逆賊となっても赫々の光を失わず、勝は、一代の怜悧者として、その晩年は独特の自家宣伝(?)で人気を博していたが、小栗は謳われない。

時勢が、小栗の英才を犠牲とし、維新前後の多少の混乱を予期しても、ここは新勢力にやらした方が、更始一新のためによろしいと贔屓したから、そうなったのかも知れないが、それはそれとして、人物の真価を、権勢の都合と、大向うの山の神だけに任しておくのは、あぶないこと。

七

駒井甚三郎は最初の日の偵察によって、この海に沈んでいるところの船について、大体、次のような知識を得ました。

船の大きさは日本の千石――あちらの百トン程度のものであること。

帆走を主として、補助機関が附してあること。

機関室が船の中央になくして前部にあること。特にその機関が――旧式の外輪でなくして、スクリューによるものであることは、駒井をして非常に驚喜せしめました。

マドロスがサヴァンナ式といったのは何かの間違いだろう。