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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
眼を驚かすばかりでなく、心を戦かしむることは、浦々の人が浜辺に出て指さし罵りさわぐ面の色を見ても、明らかです。
もうすでに番所番所から、役向役向に伝えられたに相違ない。昨日出張の目附は、さだめて早馬を飛ばせて江戸へ注進に及んでいる最中でしょう。館山、北条あたりの海上からも、幾多の早舟が飛び出すところを見れば、船手からの注進をも急ぐものと見える。
一方、黒船の方を遠眼鏡で見ると、バッテイラを卸しはじめたようです。
スワこそ、バッテイラで乗込んで来るぞ、うかうかしていた日には、元寇に於ける壱岐対馬の憂目をこの房州が受けなければならぬ。用心のこと、用心のこと。
こちらに大砲は無いか、砲台の守り手に抜かりはないか。しかしまた、いかに毛唐だって、単に薪水を求めに来たらしいのを、無暗にぶっ払うも考えものだ。尋常に交渉に来たら、尋常に挨拶するのが人間同士の作法だろうじゃないか。だが、言葉がわからない。言葉が通じないために、飛んだ行違いになりがちである。どうしたものだ――
そうそう造船所の殿様――は、外国の言葉を知っておいでなさる、うむ、それよりも、あすこには、このごろ本物がいた、本物の毛唐人が来ていた、いい幸いだ、あれを立合わせろ、あれを立合せて、聞くだけは聞いてやってからのことがいいじゃないか、そうして、どこまで