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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁

青空文庫

「御免下さいませ、関守様はこれにおいででございますか」

と案内を乞う声によって、中に人あることの見込みも確実ですが、ただちょっと、この際、米友の聞き耳を立たせたのは、弁信のおとなう声の中に、関守様と特に名ざしたことです。

関守といえば、その人の固有の姓、たとえば関口とか、関根とか、関山というような種類のものでなくて、関を守る人という意味の特別普通名詞であるに相違ない。

してみると、中なる人を関守氏と呼んだ以上は、ここは関だ、つまりお関所なんだ。お関所は幾つもある、東海道の箱根のお関所をはじめ、米友にはいくらもこれが出入りの体験がある。中仙道に至っては、道庵先生の従者として具さに、その幾つかを経歴して来たのだが、ついいま参詣した蝉丸神社というのも、あの辺がれっきとした古来の関だと聞いて来たが、別段、役人がいて手形を出せとも言わなかった。表向には逢坂の関というのがあって、その裏に小関がある。自分たちは小関越えをして来て、それから少しあと戻りをして、蝉丸神社へ参詣したと覚えているが、ドコをどう廻っても、お関所らしい役所はなし、手形を出せという役人もいなかったが、それではここがお関所なんだな、いわゆる逢坂の関というやつなんだな、それにしても、お関所にしては屋敷は広いが、表がかりが寒頂来だ、お関所も時勢につれて、身代