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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁

青空文庫

それを外してやろうとしてもがいているのです。

犬というものは繋がれる時に騒がないで、解かれる時に狂うものである。この犬を、その鉄の鎖と荒縄から解放してやりたいために、米友は犬と組討ちをしている。犬もまた、米友を慕うだけではない、この理解者の手によって、暫しなりとも広漠な野性に返してもらいたいがために焦っている。犬も力が非凡だが、米友もまた非凡な力を持っている。非凡同士が組討ちをして容易にほぐれないのは、環にかけた合鍵の調子がよくわからないからである。米友がその勝手に迷っている間に、犬は解放を予期して容赦なく喜び狂うから、それで、外目にはいつまでも大格闘が続くようにしか見られないのです。

十五

米友が躍起となって、ねちこちしているところへ、不破の関守氏が現われました。

「友造どん、何をしている」

「犬を放してやりてえんだよ」

「よし、解放してやる」

不破の関守氏は近寄って、これは手に入ったもので、難なく鍵を外すと、豪犬が尾を振ってつきまとい、或いは人間の上を高く越えたりなどする。

「このお犬係りはおいらが引受けた、犬をならすには上手に放してやらなくちゃならねえ、犬は食い物より運動だ」