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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁
村正のおじさんなるものを廊下へ突き出しておいて、自分たちはあとから、そろそろついて来るかと思うと、ぴったりと障子を締めきって、火鉢の周囲へかたまってしまう。テレきった村正どんは障子の外で、
「よし、じゃあ、おじさんはさきに行って、もし怖い者がいたら、退治るから、おーいと呼んだら、みんなして御簾の間に集まって来るのだぞ、いいか」
隠れんぼのさがし手に廻されたような気分で、村正どんが廊下をみしりみしりと渡って、暗い中を手さぐりをしながら、やがて御簾の間までやって来ました。
二十三
入口で、はっと、軽く物につまずいた、というよりは、軽い物が足にさわったばっかりに、それを蹴飛ばすと、それは、朝霧がたったいま持って来た花籠の一つ。
だが、なるほど――これは必ずしも疑心暗鬼というやつではないらしい。御簾の間の入口に来て見ると、たしかに人の気配がするようだ。
はて、当分はここは開かずの間だと聞いて、あらかじめ子供遊びの舞台に申し入れて置いたのに、意外に客が引いてある。臨時にそうなったのか、あるいは、酔客の戸惑いか、いずれにしても、部屋も廊下も真暗なのにかかわらず、暗中に人があって、しきりにうごめいていることは確かなのです。