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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁

青空文庫

」

「いずれにしても御苦労な話だが、御苦労ついでに、その拙者のお宿もとというやつをひとつ心配してくれないか、わしは今晩ドコへ行って宿ったらいいか」

「御冗談じゃございません、おれの行くところはどこだと交番でお聞きになるは、篠山の杢兵衛さんに限ったものです、あなた様などの御身分で、めっそうもない」

「何はともあれ、島原は源平藤橘を嫌わないところだ、金さえあれば、王侯も、乞食も、同じ扱いをする里で、追い払われた身は行くところがないじゃないか――お前、親切で送ってくれるのだから、親切ついでに、わしを送り込む宿所まで見つけてくれるのが、本当の親切だ」

「恐れ入りました、左様の御冗談をおっしゃらずに、どうか、お行先をおっしゃっていただきます、暁方とは申せ、まだ先が長うございます、どれ、この辺でひとつ提灯に火を入れさせていただきまして」

轟の源松は、腰に下げていた小田原提灯を取り出して、燧をカチカチと切って、それに火を入れたのは、とある橋の袂でありました。

三十一

「ここは三条大橋でございます、この辺で、お宿許を教えていただかないことには、あとは東海道筋百二十二里……あ、提灯の蝋燭も寿命が尽きたかい」