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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁
天下の形勢がかく不安なればこそ、維新の必要が当然であって、維新なきに於ては天下の不安が救われないということは、児童走卒までもこれを信じながら、さて、では今の天下の形勢がドコへ落着いて、維新の新体制はどう組織されるのだという具体観になってみると、識者といえどもこれが明断を下し、明答を与えることができない。
そこで、右等の壮士連も、天下国家の談に及ぼうとする最初の出立は、ここからはじまるのです。古くして新しいのは、新しく解釈せらるべくして、現状維持の底力が動かないからです。
「いや、天下の形勢も古いものだが、落着く筋道はたいていわかっている、ただ、その筋道が一筋でない、幾筋かあるので迷っているだけのものだ、落着くということになれば、ドレかそのうちの一つに落着く」
「は、は、は」
誰かが高らかに笑いました。
「落着くところに落着くという結論は、成るようにしか成らぬという論理と同じことなんだ、なりゆき任せに手を拱していることができない、落着くべきところに事物を落着かせ、成るべきように国家を成らしめんがためにこそ、我々は身命を顧みず東奔西走しているのだ」
「それはまた至極同感である、同感であるというのは、感服という意味ではない、その意見も、要領を得たようで、要領を得ないことは前者と同じである、すなわち、問題は落着くべきところ