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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁

青空文庫

「そうしましょうかな」

二人はとろろ汁を食べて、草鞋を穿き換えて、いざ、とこの茶店を出立しました。

「ずいぶんお達者な足でございますな」

「お前さんもかなり達者なことですね」

「どちらからおいでなさいました」

「俺は甲州からやって参りました」

「今晩はどちらへお泊りで」

「いえ、その、まだ……」

「浜松あたりはいかがで」

「なるほど、浜松までエエと」

「浜松まで、これからざっと二十里でございますな」

「二十里、なるほど」

「大井川と天竜川の渡し、こいつが、ちっと手間が取れましょう」

「なるほど」

「なあに、手間が取れたら、徒でやっつけるんですな、雲助が追っかけたら逃げる分のことで」

旅には慣れきったような男であります。七兵衛は、こいつ人を呑んでかかっていると思ったから、

「時に、お前さんは何御商売ですね」

「ハハハハ」

銀ごしらえの男は、ワザとらしい高笑いをして、

「まず、お前さんと同商売かね」

「なに、俺と同商売?」

「ハハハハハ、まあ急ぎましょう」

ハハハと笑って口をあいて見せた歯並が、ばかに細かくて白い。歳は、そうさ、七兵衛よりも十歳も若いか、笠を取って見たら、もっとずっと若いかも知れない。