輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁
と言いながら、竜之助の駕籠わきにいたがんりきが、お絹の駕籠近くへやって来て、
「それでもまあ、天気がこの通り霽れましたからよろしゅうございます」
「天気はよいけれども、お前さんのために飛んでもないところへつれ込まれてしまいました」
「へへ御冗談でしょう、あなた様の御酔興で、こんな深山の奥へおいでなさるのですから」
「でも、お前さんが、山道は景色が好いの、身延へ御参詣をなさいのと、口前をよく勧めるものだから」
「はは、その口前の好いのはどちらでございますか、この道は険しいから、あなた様だけは本道をお帰りなさいと先生もあれほどおっしゃるのに、山道は大好きだとか、身延山へぜひ御参詣をしたいとかおっしゃって、わざわざこんなところへおいでなさる。いや、これでなけりゃあ、竹の柱に茅の屋根という意気にはなれませんな」
「そんなつもりでもないけれど、わたしも実は本道が怖いからね。七兵衛のような気味の悪い男に跟けられたり、人を見ては敵呼わりをするような若い人に捉まったりしては災難だから、それでわざわざ廻り道をする気になりました」
「いや、どっちへ廻っても怖いものはおりますぜ、この道を通って身延へ出るまでには、きっと何か別に怖い物が出て参りますよ」