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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁

青空文庫

「そいつは駄目だ」

同役の木村は、せっかく太く結い上げて来た髷を惜気もなく左右に振り立てる。

「駄目だとは?」

「とてもとても。その山崎という奴は、こちとらが三人や四人、束になってかかったからとて歯も立つものではない」

「そんなに腕の利いた奴か」

「腕が利いたにもなんにも、香取流の棒を使わせたら、天狗のような腕利だ」

「棒を使うのかい」

「先日も、神尾様のところへ二三日逗留している間、殿様が冗談半分に、山崎、この盤へひとつ印をつけてみろとおっしゃると、よし来たと言って笑いながら、仲間の持っていた六尺棒を借りて、一振り振って碁盤へ当てると、どうだろう、その碁盤の上が棒形に筋を引いて凹んでしまった。恐ろしい腕前だ、あの棒が一当り当ったら、こちとらのなまくらはボロリと折れて、腕節でも首の骨でも一堪りもあるもんじゃねえ」

「いやな奴だな」

「全くいやな奴だ」

「そんないやな奴がこの時勢に易者の真似なんぞをして、この山の中までブラブラやって来る気が知れねえ」

「山の中へ来るのは、やっぱり仕事があって来るんだ、あいつは新徴組だよ」

「新徴組か」

「今は上方で新撰組となって、近藤勇が大将だ」